Shopify ストアで顧客への自動タグ付けを実現する方法を徹底解説！

はじめに
顧客への自動タグ付けとは？
顧客への自動タグ付けのメリット
メタフィールドを用いたコーディングで顧客への自動タグ付け機能を実現する方法
- 「Shopify GraphQL App」のインストール
- ストアのメタフィールドにタグの情報を設定する
アプリを用いて顧客への自動タグ付けを実現する方法
終わりに

はじめに

今回は、Shopify ストアで顧客への自動タグ付けを実現する方法について解説していきます。

この記事では、以下の読者を対象にしています。

Shopify における顧客への自動タグ付け機能の概要が知りたい
コーティングで顧客への自動タグ付けを実現する方法を知りたい
Shopify アプリで顧客への自動タグ付けを実現する方法を知りたい

それでは解説していきます。

顧客への自動タグ付けとは？

顧客への自動タグ付けとは、顧客が注文金額や注文回数などに基づいた特定の条件を満たした場合に、自動的に関連するタグを顧客に割り当てることを指します。一般的には、タグを割り当てた顧客に対して、特別なサービスやキャンペーンを提供されます。顧客への自動タグ付けは、顧客管理を効率化するのに役立ちます。

顧客への自動タグ付けのメリット

顧客管理の効率性の向上

手動で顧客にタグを付ける作業は時間がかかり、誤りが生じる可能性があります。自動タグ付けを利用することで、このプロセスを速やかにかつ正確に行うことができ、結果として顧客管理の効率性が大幅に向上します。

コンバージョン率の向上

顧客への自動タグ付けにより、詳細な会員ランクを実現することで、顧客の行動や嗜好に基づいたマーケティング戦略が可能となり、コンバージョン率の向上が期待できます。

メタフィールドを用いたコーディングで顧客への自動タグ付け機能を実現する方法

Shopify のメタフィールドを用いたコーディングで顧客への自動タグ付け機能を実現する方法を解説します。

「Shopify GraphQL App」のインストール

まず、GraphQL を用いてメタフィールドを作成するために、「Shopify GraphQL App」をインストールする必要があります。

まずは、「Shopify GraphQL App」にアクセスして以下のページに遷移します。このアプリは Shopify が提供するもので、ストア上で GraphQL を使用できるようにします。

次に、アプリのページで「Shop URL」セクションに、Shopify の開発ストアの URL を入力します。

最後に、「Select all」をクリックし、その後に「インストール」ボタンを押すことで、Shopify の開発ストアにアプリをインストールします。

以上で、「Shopify GraphQL App」のインストールは終了です。

ストアのメタフィールドにタグの情報を設定する

ストアのメタフィールドにタグの情報を設定します。メタフィールドの設定には GraphQL の Mutation を使用します。

Mutation の設定

GraphQL の Mutation を用いてメタフィールドを設定します。以下のコードを GraphQL App のエディタに貼り付けます。

mutation MetafieldsSet($metafields: [MetafieldsSetInput!]!) {
  metafieldsSet(metafields: $metafields) {
    metafields {
      key
      namespace
      value
      createdAt
      updatedAt
    }
    userErrors {
      field
      message
      code
    }
  }
}

引数

今回は、metafieldsSet API を用いてメタフィールドの値を作成または更新します。以下の引数が必要です。

key: メタフィールドを一意に識別するキー
namespace: メタフィールドを分類するための名前空間
ownerId: メタフィールドが関連づけられるリソースの ID
type: 保存するデータの型
value: 実際に保存されるデータの内容

戻り値

Mutation の実行結果として、metafields ブロック内のメタフィールドの詳細情報と、userErrors ブロック内のエラーに関する情報が返却されます。

metafields ブロック内には以下のデータが含まれます。

key: メタフィールドの一意識別子。メタフィールドを識別するためのキー
namespace: メタフィールドが属する名前空間
value: メタフィールドに設定された具体的な値
createdAt: メタフィールドが作成された日時
updatedAt: メタフィールドが最後に更新された日時

userErrors ブロック内には以下のデータが含まれます。

field: エラーが発生した入力フィールド
message: エラーの内容を説明するメッセージ
code: エラーを特定するためのコード

Variables の設定

Variables セクションには、メタフィールドに設定する具体的な情報を記述します。

設定完了後のコードの例がこちらです。

{
  "metafields": [
    {
      "key": "auto_tag_setting",
      "namespace": "auto_tag_app",
      "ownerId": "gid://shopify/Shop/67358163174",
      "value": "{ \"auto_tag_setting\": { \"condition_type\": \"orders_count\", \"conditions\": [ { \"min\": 1, \"max\": 3, \"tag\": \"gold\" } ] } }",
      "type": "json"
    }
  ]
}

各設定項目について見ていきましょう。このコードでは、メタフィールドの key に auto_tag_setting 、namespace に auto_tag_app を指定しています。これらはメタフィールドを識別するための重要なパラメータです。

次に ownerId です。ownerId は、メタフィールドが関連づけられる Shopify のリソースを指します。まず、以下の GraphQL クエリを実行して Shop の id を取得してください。

{
  shop {
    id
  }
}

以下の実行結果が返ってきます。

{
  "data": {
    "shop": {
      "id": "gid://shopify/Shop/67358163174"
    }
  },
  "extensions": {
    "cost": {
      "requestedQueryCost": 1,
      "actualQueryCost": 1,
      "throttleStatus": {
        "maximumAvailable": 2000,
        "currentlyAvailable": 1895,
        "restoreRate": 100
      }
    }
  }
}

ownerId の、gid://shopify/Shop/XXXXXXXXX の　XXXXXXXXXX の部分に取得した Shop の id を設定してください。

次に、value にタグの情報を設定します。今回は、以下の JSON データを文字列形式に変換したものを設定します。

{
  "auto_tag_setting": {
    "condition_type": "orders_count",
    "conditions": [
      {
        "min": 1,
        "max": 3,
        "tag": "gold"
      }
    ]
  }
}

上記で作成した Variables を、画像の赤枠の部分に設定してください。